お知らせ

中央アジア各国の旅行記が完成したので、西アジアのイラン旅行をまとめています。
その中で気になるものについては、忘れへんうちにに記事を載せていきます。

2016年1月27日水曜日

クニャ・ウルゲンチ1 クルク・モッラーの丘へ


ホラズムについて『旅行人ノート⑥』は、ホラズム地方はホラズム州を中心としたアムダリヤ川下流のデルタ地帯のことであり、今ではウズベキスタンとトルクメニスタンの2国に分離されている。
ここではアムダリヤ川の水を使った灌漑農業により、非常に早くから都市が発生し、以 後現在に至るまで、マーワラー・アンナフルと呼ぶ、中央アジアのオアシス都市の中核となった。しかし同時に非常に乾燥した気候のため、川の流れの変化の度 に、しばしば都市は消滅した。ホラズム人はもともとイラン系の定住民だったが、8世紀のアラブの侵入後イスラム化が進んだことと、11世紀頃からテュルク 系遊牧民の支配を受けるようになったため、ヒヴァ・ハーン国の時代までに大半がテュルク化されてしまった。現在でも住民はウズベク、トルクメンなどといっ たテュルク系民族で占められるという。

タシャウズからクニャ・ウルゲンチへと向かう道路の両側には綿畑が広がっていた。
綿を収穫している人たちを見つけて写真ストップ。
手摘みにすると長い繊維が穫れるとか。
綿の花
 まだ熟していない実
開いた実
青い色のロバは無関心に草を食べ続け、何かを食べているらしい男の子はこちらを見ていた。

北側に遺跡らしきものが見えてきたのでまた写真ストップ。
遺跡は6-8世紀のもので、アムダリヤの流れが変わったためにグルガンジに町が移ったということだった。
Google Earthで見ると100m余りのほぼ正方形の都城址のようだ。
『NHK特集 シルクロード』は、キョネ・ウルゲンチはトルクメン語で古いウルゲンチという意味。ウルゲンチは元々の呼び名であるグルガンジがテュルク風に変化したもの。グルガンジは古代から16世紀頃までホラズムの主要都市であり、キプチャク草原(現在の南ロシア)と西アジアを結ぶ交易路の重要な中継地点であったため、しばしばこの地域を拠点とする王朝が都を置いた。ヒヴァがホラズムの中心となるのは、あくまでグルガンジが衰退した後の話である。現在のキョネ・ウルゲンチは、高名なスーフィー、ネジメッディン・クブラーの霊廟の門前町が、そのまま町へと発展したものという。
この中央の高いのは監視塔かな。
 下の方には穴または出入り口らしきものがありそう。


『旅行人ノート⑥』は、 グルガンジ遺跡は、クニャ・ウルゲンチの町から1㎞ほど南の、ダシャウズ~アシュカバード間の道路にまたがるように広がっており、テュラベク・ハニム廟は道路の西側、その他は東側にある。
残っている建築物は時代により大まかに3つのグループに分けられるという。
その古いものから順に、

ホラズム・シャー朝の時代アラブ系、995-1017
同書は、学芸を奨励したシャー(王)、マームーンの庇護の下でイブン・シーナー(アヴィセンナ)や
博物学者アル・ビールーニーといった高名な学者が集まった。ただ、モンゴルの破壊のため目立ったものはほとんど残っていないという。

① クルク・モッラーの丘
同書は、一種の科学アカデミーがあった場所だが、現在はただの土の塊だ。マームーン2世のミナレットは1011年に建立されたが、残っているのは土台のみという。
丘の左斜面が修復されているが、それ以外は平たい丘にしか見えない。
登っていると丘は瓦礫の山だった。ここに建物があったようなので、焼成レンガの破片だろう。
西の方にはクトゥルグ・ティムールのミナレット、遠方にはトゥラベク・ハニム廟、その背景には、空と360度の地平線。
焼成レンガの破片や、賽の河原のように破片を積んだようなものがたくさんある。周囲は墓地になっているが、イスラーム以前の信仰が今でも残っているのかも。
頂上には後世のムスリムたちの墓があり、それにハシゴがかけられたり、手前の瓦礫の上に置
かれたものなどは、願掛などこの地のイスラーム以前の民間信仰という。
ホラズム・シャー朝はアラブ系の為政者だったが、住民の多くはそれ以前から住んでいた人たちの民間信仰が今でも残っているのだ。
ミナレットの土台は見つからなかったが、トルクメニスタンの若者たちがいた。
丘の南西にスルタン・テケシュ廟。
南の方にはイル・アルスラン廟。

                     →クニャ・ウルゲンチ2 イル・アルスラン廟

関連項目
クニャ・ウルゲンチ3 スルタン・テケシュ廟
クニャ・ウルゲンチ4 クトゥルグ・ティムールのミナレット
クニャ・ウルゲンチ5 トゥラベク・ハニム廟

※参考文献
「旅行人ノート⑥ シルクロード 中央アジアの国々」 1999年 旅行人
NHK特集「シルクロード第2部 第十三集灼熱・黒砂漠 さいはての仏を求めて」 1984年放送