お知らせ

イスタンブールを旅してきました。目的は、ミマール・シナン(正しい発音はスィナン)の建てたモスクやメドレセ・ハマムなどや、ビザンティン帝国時代の聖堂の見学でした。でも、修復中のものもあり、外観すら望めないところも多く・・・ 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2017年10月30日月曜日

ゼンダーネ・スレイマーン(Zendan-e Soleyman)


サナンダージのホテルも郊外にあったため、街中を朝散歩するわけにもいかず、昨夜夜景を見た場所にいろんな花が咲いていたので、花を写しにいった。
花の写真はこちら
その途中に、クルドの人たちがくつろいでいた日除け付きのソファが並んでいる。
日の出
反対側には朝日に染まったなだらかな山の向こうに沈みつつある満月。満月!
3日前デズフールで見たのも満月、2日前ブルジュルドで見たのも満月だったのに。
白いチーズにヨーグルト、ニンジンのジャム、そしてスイカ。イランの朝食は私には最高。この日はゆで卵と牛肉のソーセージも。


北に向け出発。本日はゼンダーネ・スレイマーンとタフテ・スレイマーンを見学し、アルボルズ山脈南麓のザンジャーンへ。アルボルズ山脈を越えるとカスピ海。
アルボルズ山脈の南に位置するテヘランからざっくりと南下、ペルシア湾に近いアフワーズからは北上を続け、イラン北西部へと向かっている。
Google Earthより

郊外の高台からクルディスタン州の州都サナンダージの街を見下ろす。
ややピンボケだが、斜面の住宅。斜面に家が積み重なって、下の家の平屋根が上の家の通路や庭になっている集落があるという。ここはそこまで斜面がきつくない。
お花畑があったので写真ストップ。
ここで見た花は後日
遠方に雪の残る山が見えることもあるが、険しい山々が迫ることもなかった。
サナンダージから東へ80㎞ほどのコルベの町でトイレ休憩。
水車を組み込んだモニュメントのある広場。
暑いので朝からアイスクリーム。段々とおしゃれなものはなくなってきた。
コルベからは北進。
ザグロス山脈は南に去り、バスは農地の広がるなだらかな高原を進んで行く。標高は1700m。
また花咲く山が。
これまでに見た花もあるのだが、初めて見る花もあって、花街道のようだった。
ここで見た花については後日
それでも山に木はない。
こんなところにも日干レンガの集落がある。Khosh Maghamというらしい。
四角い屋根の上に小ドームが複数。モスク?
地面に小ドームが並んだところもあったりと、不思議な集落。
午後1時を過ぎてタカブに到着。バスが最初に行った店は閉店していて、別の場所で開店したという。道案内はレストランの跡継ぎの少年(白い車の後ろ)。
お陰で、冷房が効いたとても現代的なレストランで昼食。女性客が多い。
前菜は自分で採り、スープは出てくる。
かつて東トルコを旅した時、エーゲ海地方ではオリーブはありますが、内陸部では植生が変わるので育てられませんと聞いた。ところが、それより東のイランではオリーブの栽培が盛んで、普通に塩漬けオリーブはあるし、見た目はイマイチだが、レザーさんの言うオリーブの漬物も必ず出てくる。どちらかというとオリーブの実にペーストが絡まったようなもので、できれば買って帰りたいと思っている。
メインは、ミンチ肉のケバブ。ピクルスや生タマネギ、パセリ、レモン等と食べる。
デザートは、コルベの果物屋でレザーさんと金子さんが買ってくれた白い桑の実と苺。
イランでは街路樹に桑の木があり、実が熟す季節で、地元の人たちが木から実をつまんでそのまま食べるのをよく見かけた。でも、ほこりっぽいので、そういうことはしないようにと言われていた。

食後ゼンダーネ・スレイマンへ向け出発。
果樹園や畑、草原の緑をぼんやりと眺めていると、
ミツバチの巣箱がたくさん並んでいるのを発見。あれだけ野草が花を咲かせているのだから、蜜もたくさん集まるだろう。機会があれば買って帰りたい。できれば巣蜜を。

暫くしてゼンダーネ・スレイマンに到着。山のてっぺんに遺跡があるのかな。
ゼンダーネ・スレイマンとは「ソロモンの牢獄」という意味だが、どうなっているのだろう。
頂上も見たいが、ここでも次々と花が現れるので、写すのも大変だった。
直登コースは避け、ギザギザコースを花を探しながら登っていく。
ゼンダーネ・スレイマーンでの花についてはこちら
すると、頂上部の手前に、切石を積見上げた遺構があった。マンナイ人の住居跡だという。
えっ、あのマンナイ人?
上空から見ると南斜面の一部に幾つかの建物が数列並んでいる。
マンナイ人については後日
石段(当時は壁体だったのかも)を折れ曲がりながら登っていくと、
人工物は途中までで、その上には火口の外壁?がある。
それも緩斜面を探しながら登っていく。
もう少し。
のように見えても、左上へとまだまだ続く。
最後の高い岩によじ登ると火口内が見えるのだが、その岩と火口という写真は、バランスを崩すと火口か山麓に落ちそうな場所のため、写せなかった。
下を見下ろすと深~い穴。白い鳥も飛んでいて、
中火口は白い花のお花畑だった。こんな深い穴なので、牢獄に喩えられただけらしい。
ゾロアスター教との関連も言われているが、関係はないのだとか。
真下を見下ろしたのに、タフテ・スレイマンの方は眺めるのを忘れていた。

ターキブスタン サーサーン朝の王たちの浮彫
           →タフテ・スレイマーン1 サーサーン朝とイルハーン朝の遺跡

関連項目
マンナイ人の彩釉レンガ
ゼンダーネ・スレイマーンで見た花
サナンダージからタカブまでのお花畑で見た花
サナンダージのホテルで咲いていた花